老いと顔
私も先日30歳になりました。
まだまだ随分中身は子供みたいなんですが、とりあえず30年間生きたことになります。
女性は特にそうだと思うんですが、この年になって来ると老いを感じるようになります。
20代の頃には肌でも体でもすぐに回復していたものが、回復が随分時間がかかるように感じます。しわ、とかシミとか。
気ならなくはない程度にできてきました。
アンチエイジングを意識し始めるところになるのですが、
われわれやはり若いもの信仰があります。わたしも彼氏が年下なのでよけいに若くあらなくては、と思ってました。
でもシミもシワもたるみも、誰しもできるもの。もちろん、芸能人やお金持ちの奥さんみたいに湯水の如く美容にお金を使えるならば、永遠に若くあり続けることも不可能ではないのでしょう。でも、誰しもそういうわけではありません。わたしもそうです。
そこで見つけたのが、最近よく見かける本。ニューヨークのおばあちゃん達のスタイルブック、advanced style。
シミもシワもたるみもだれだってできるもの。決して恥ずかしいものではありません。きれい の基準てなんなのでしょう?
若さはもちろん美しいです。世の中には美しさひとつ取っても様々な種類があると思うのです。若さにしか美しさを見つけられないと、年を取って若く見えても、必ずしも美しいとは限りません。
先ほどのおばあちゃん達はセンス抜群なのです。センス抜群な人は、シミもシワもたるみもスタイルのひとつであって、そこにはシミがないだけ、シワがないだけの若さのみに頼った美しさを誇示している人はいませんでした。
わたしもそんな人になりたい。
若い時の美しさは、生まれたままの美しさです。親に与えてもらった美しさです。年を重ねてからの美しさは、自分で作っていく美しさです。老いを劣化とするか変化とするかはその人次第。
生まれたばかりの頃の赤ちゃんを見て我々は、「どんな子になるか見たい」と思います。
学生を見て
「どんな大人になるか見たい」と思います。
今、30年分の自分の顔を見てきて、今は一番いい顔のような気がする。
だから、
「どんな風に年を取るのか見たい」です。
若い顔はもう十分見たから、老いた顔を知らないでいるのはもったいないと思うのです。
われわれは「生きた革製品」なのですから、風合いを楽しまずにいるのはなんだか損をしてしまうのかも、と若さを憧れを惜しみつつ思うのでした。